夫のリクエストだった。
すき焼きを食べながら、夫とすき焼きの話をたらたらと。
近頃、夫の実家の田舎町では
日本人会館主催の「すき焼き祭り」が
町の人たちの楽しみの一つとして定着しつつあって
毎回大盛況なんだとか。
どういうスタイルでお客さんに出しているのかは
彼もよく知らないんだけど。
そして、その具。
牛肉
ブロッコリー
カリフラワー
にんじん
玉ねぎ
白菜
きのこ類ナシ
焼き豆腐ナシ
しらたきナシ
生卵はオプション
肉は一枚ずつ包丁で薄切りにするところが
町のおばちゃんたちがしゃべりながら手で切るもんだから
薄くなるわけもなく。
全ての材料がそろわないからと言って
ここまでやっちゃっていいのか。
ここまでやるなら別の名前を付けた方がいいんじゃないのか。
夫が言うには、この町の人はこれこそが日本のすき焼きだと
心から信じているだろうということだった。
こういうのを見るたび、ブラジルに来た頃は
「こんなのすき焼きじゃない!きぃーーーっ!」
と吼えていたけれど、今は
無意味な比較と妙な期待はぶつくさの元
だと悟ったのでそんな事は言わない。
あれは「SUKIYAKI」と書いて「スキヤーキ」と読むけれど、
実は全く別の惑星ブラジルの食べ物で、
決して私が日本で食べていたあの「すき焼き」ではないのだ。
それになにより。
私だってこの日お店にしらたきがなくて
代わりに買い置きの
ビーフン
入れちゃったしね。
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